日本語学校設立時の設置代表者 校長 主任教員 専任教員 事務職員 通訳等の要件

偕楽園から眺望IMG_4340.JPG[日本語学校設立時の教員等の人材選定の要件]

日本語学校設立するための要件として、学校を運営する人材の確保が重要な要件となる。

設置代表者、校長、主任教員、専任教員、非常勤教員、事務職員などの就任要件の基本的事項は、法務省の「日本語教育機関の運営に関する基準」「日本語教育機関審査基準」その他告示基準などで決められています。ただし、各職責者がその基準を最低限を満たしていれば、素晴らしい日本語学校が創設され、優れた教育機関としての運営が確保できるものではありません。それぞれの職責者の経歴、資格などから教育に携わる者としての理念、教育観、人生観が保持されていることが留学生の教育・生活指導に生かされるのです。

各職責者が教育に携わる者として保有する人格・要は、履歴書に基づき直接面談して確認する他はありません。各職責者には、それぞれ以下のようなことが考えと条件を確認して置くことが必要です。

1.設置責任者の要件
  設置者がなぜ日本語学校を設立するのか、設立の趣旨が大切です。教育に対する理想、目標、思いなど、外国人の若者に対する教育への熱意を持っているかが問われる。単に金儲けの目的では、生徒に恵まれた教育を施すことは出来ない。また、学校経営を継続して発展させる経営手腕と資金力がなければ、長期的な運営は出来ない。設置者が留学生に日本語や日本の文化・習慣を教育する情熱を持ち、学校を安定的継続的に運営出来る能力のある人物であることを申請書類や面接で審査されます。

2.校長の要件
 審査基準では、教育に関する識見を有し、かつ、教育、学術又は文化に関する業務に原則として5年間以上従事した者と規定する。教育者として、自己の経験に基づいて、学校として留学生にどのような理念、哲学で接するかの見識を持つ者であることを求めるものである。特に日本語教育に特化した識見を求められるものでは無いが、日本語教育に携わった経験があれば好ましい。日本語教育に関わってこなかった者は、自分の教育理念を今後、どのようにして留学生の日本語教育に関わるかの目標を持つか、教員をどのように指導していくかなど、明確な教育方針を持っているかが問われます。校長が楽をして、権力のみを行使するような学校になれば、経済的負担を背負って日本に留学してくる学生が不幸です。校長の教育理念、教育方針が教員の熱意を引き出し、良い環境のなかで生徒の学力を向上し、目標の大学へ進学させることができます。設置代表者には、校長の選任に当たって、単に知人であるとか、紹介されたからでなく、学校運営の要となる責任者として相応しいか人物か否か慎重な選考が望まれます。

3.主任教員の要件
 審査基準では、日本語の認定校(日本語教育振興協会又は法務省)で3年間以上、常勤として専任の日本語教育に携わった経歴が主任教員の要件とされています。主任教員は、授業カリキュラムを組み、教壇に立つ教師のリーダーとして、校長と共に教職員を管理監督する立場の教員です。入学して来る留学生に日本語能力を向上させ、且つ日本の文化や習慣を教えて、大学、専門学校へと送り出す教員の責任者です。教壇に立つだけでなく、学校全体の教育方針を評価し、改良し、向上させて優良な日本語学校になる責任を負います。このような校務を担うことから、担当授業のコマ数は幾分少なくして負担を軽減しています。学校が優れた教育施設になるか否かは、校長と主任教員の教育理念と実行力に負うところが大です。設置代表者は、校長と同様主任教員の選任についても慎重な判断が望まれます。

4.専任教員の要件
専任教員は、当該日本語学校の専属の教師であり、クラス担当となります。そのため、新設校といえども、日本語検定を取得したばかりとか、養成講座420時間を修了したばかりの教壇未経験者は、いきなり専任教員となるには負担が重いと思われます。学校設立の申請時から開校まで約1年間の猶予期間があるので、その間に既設校やボランティアで教壇に立つ訓練をしたり、当該校で、校長、主任教員が模擬授業などを組んで指導して置くことが望まれます。

5.非常勤教員の要件
非常勤の教員は、もっぱら当該校の授業のみでなく、他校に於いて授業を受け持つことも可能ですが、専任教員との違いは、当該校ではクラス担任ではなく、授業数のみ受け持ちます。但し、教員資格や経験は、専任教員と同等のレベルを要求されますので、資格を取得したばかりで、授業経験のない者は、開校までに訓練が必要です。

6.事務職員の要件
事務職員は、生徒指導、在留資格手続などの事務能力と経験が必要です。
まったくの経験がない者だけでは、入学してくる留学生の対応が出来ません。
言葉は、通訳を置けば対応できますが、入学して来る者の事務的管理、生活指導、在留ビザの認定・変更申請、宿舎の手当など、多様な業務を処理することになります。当初は、経験者の人選が必要です。また、校長、教員などで授業負担の少ない常勤の教員で、生徒指導の経験者が居れば、生徒指導などを兼務で未経験職員の指導に当たることも可能です。

以上、教員・職員のうち、学校認可申請の時点で雇用契約の締結(雇用保険加入)が必要な者は、主任教員ですが、非常勤教員を除いて、その他校長や他の教員・事務職員は、開校時には、当該校への就業が必要になりますので、当事者との確約書などを結んで、約束が必ず履行されるように一定の配慮が必要です。